[原子力産業新聞] 2002年6月27日 第2142号 <6面>

[サイクル機構] 再処理量1000トンを達成

核燃料サイクル開発機構の東海再処理施設は12日、累計で1000トンの使用済み燃料の再処理を達成した(=写真)。同日、中国電力島根発電所1号機からの使用済み燃料を剪断し、1977年9月のホット試験以来、約25年間で累積1000トンの燃料を再処理したもの。

同再処理施設は、1974年10月に本格工事が完了。その後、ウラン試験や実際に使用済み燃料を用いたホット試験を経て、81年から本格的な操業を続けてきた。97年には岡施設アスファルト固化施設で発生した火災事故の影響で一時運転を中断したものの、2000年11月に再開していた。

再処理量1000トンのうち、電気事業者からの再処理分は約920トンのほか、新型転換炉「ふげん」から約70トン、日本原子力研究所の動力試験炉JPDRから約10トンとなっている。

東海再処理施設は我が国の再処理事業のパイロットプラントとしての役割を担ってきた。蓄積した技術は、日本原燃が青森県六ヶ所村で建設を進める商業用再処理工場に移転される。原燃との間では、東海再処理施設からの技術者派遣や技術情報の提供、原燃側の技術者の訓練などの協力が実施されている。


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