[原子力産業新聞] 2002年6月27日 第2142号 <6面>

[NSネット] ピアレビューを終了

ニュークリアセイフティーネットワーク(NSネット)は21日、第23回目となる相互評価(ピアレビュー)を終了したことを発表した。

今回対象となったのは、三菱重工業の神戸造船所の「本工場」。19日から3日間にわたり、4社からなるレビューチームがAグループ=東京電力、原燃輸送(レビュー分野=組織・運営、緊急時対策、教育・訓練(資格認定関係を除く)、重要課題対応)Bグループ=日本原子力研究所、NSネット事務局(同=教育・訓練(資格認定関係)、設計・製造)の2グループにわかれ、現場観察および関係者との面談、書類確認により、調査を実施した。

三菱重工業では、1957年に加圧水型軽水炉(PWR)の開発に着手以来、多数のPWR発電プラントの開発、設計、製作、検査、据え付け、運転支援、アフターサービスに加え、新型炉、核燃料サイクル分野での様々なシステムの開発、設計、製作を行なっている。同社の原子力事業の中核をなす神戸造船所は、「本工場」、「二見工場」、「鯛尾工場」からなるが、今回のレビューでは、同所の原子力関係中心工場である「本工場」が対象とされた。

レビューの結果については、今後整理・まとめを行い、約1か月後を目処として「報告書」がNSネットホームページで公表される予定。

一方、NSネットはこのほど、茨城県東海村の原子燃料工業東海事業所において、第35回安全キャラバンを行なった。

会では東忠良東海事業所長の挨拶などに続き、電力中央研究所の長坂彰ヒューマンファクター研究センター上背役研究員が、「リスク評価に関する雑感と安全配慮実戦例」と題する講演を実施。またその後、今回から安全キャラバンが2巡目となったことから、それまで意見交換会としていたディスカッションの場を、新たに「安全情報交換会」と改め、相互評価の良好事例の紹介および、それについての意見交換などが実施された。


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