[原子力産業新聞] 2002年 7月 4日 第2143号 <2面>

[日本分析センター] ISO認定を取得

日本分析センターは6月14日、環境放射能分野における分析の専門機関として我が国で初めて、国際規格ISO9001に引き続き、ISO/IEC17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項)の認定を取得した。

文部科学省が定める放射能測定法のうち、@「放射性ストロンチウム分析法」A「放射性ヨウ素分析法」B「ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリー」C「ゲルマニウム半導体検出器等を用いる機器分析のための試料の前処理法」および「原子力軍艦放射能調査実施要領」(海水の前処理)D「環境試料採取法」(前処理のみ)−に基づく環境試料の前処理から分析・測定までが今回の認定範囲。

ISO/IEC17025は、試験や分析などを行う試験所に適用される国際規格で、特定の分野で十分な試験・検査実施能力を備えていることを国際機関が保証するもの。多くの事業所で取得しているISO9001か品質保証システムそのものを対象としているのに対し、17025規格は、品質を保証するシステムの存在に加えて職員の技能や設備など試験所自体が持つべき総合的な技術能力を要求しているのが特徴的。認定の取得は、適切な試験方法により信頼性の高い分析結果が得られる試験所であることを意味し、国際的な評価を得ることにもつながる。

日本分析センターでは、放射能分析業務を一層向上させるとともにこの分野で指導的な役割を果たしていくねらいから、昨年10月、17025規格認定取得に向け取り組む方針を決定、準備を進めてきた。その結果、約9か月間で日本化学試験所認定機構(JCLA)から認定された。


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