[原子力産業新聞] 2002年 7月 4日 第2143号 <2面> |
[原子力安全・保安院] 1人あたり1.2mSvに経済産業省原子力安全・保安院は6月27日、実用発電用原子炉施設、研究開発段階にある発電の用に供する原子炉施設(=「ふげん」および「もんじゅ」)、加工施設、再処理施設、廃棄物管理施設および廃棄物管理施設の設置者から提出された、2001年度の放射性廃棄物の管理状況および、放射線業務従事者の線量管理状況を取りまとめ発表。それによると@全ての原子力施設において、放射性固体廃棄物を貯蔵設備容量を超えて保管している施設はないA放射線業務従事者個人の受けた線量は、全ての原子力施設において法令に定める線量限度を下回っている−ことが明らかになった。 具体的には、放射性廃棄物の管理状況について、01年度の実用発電用原子炉施設からの低レベル放射性固体廃棄物の発生景は、200リットル入りドラム缶換算(以下「本」で示す数値は、ガラス固化体を除いて全てこの換算値とする)で約4万8400本に相当したものの、累積保管量では、低レベル放射性廃棄物埋設センターへの搬出や焼却などといった減容の効果から、約9700本の増加にとどまった。これにより、01年度末の実用発電用原子炉施設における固体廃棄物貯蔵庫での保管量は、貯蔵設備容量約84万5600本相当に対して52万9600本になった。 加工施設からは、5社6事業所合計で約2700本相当が出たが、減容効果で累積保管量は約900本の増加にとどまり、累積貯蔵量は約3万6200本(貯蔵設備容量=約4万9260本)となった。 また、01年度の放射線業務従事者の受けた線量については、実用発電用原子炉施設(放射線業務従事者=6万7800人)では、78.05人シーベルト(1人あたり平均線量=1.2ミリシーベルト)となり、「ふげん」では1.96人シーベルト(同1.1ミリシーベルト)、その他原子力施設では、加工施設が0.39人シーベルト、再処理施設が0.34人シーベルト、廃棄物管理施設と廃棄物埋設施設を合わせて0.03人シーベルトであり、いずれの事業所においても、1人あたりの平均線最は0.4ミリシーベルト以下であることが明らかになった。 |