[原子力産業新聞] 2002年8月1日 第2147号 <3面> |
[英国] BNFL、2200万ポンドの黒字英原子燃料会社(BNFL)は17日、2002会計年度(01年4月〜02年3月)の最終決算で、「すべての業務分野で実績が大幅に改善され、前年との比較で業績が2億3200万ポンド(432億6800万円)増加し、安全と環境に関しても目標を達成するなど当社にとって画期的な1年だった」ことを明らかにした。 まず、グループの総売上げ高がセラフィールド再処理工場の処理量拡大などにより前年実績から1億1600万ポンド(5%)成長して22億6100万ポンド(4216億8000万円)になったほか、特別項目算入前の税引き前利益は2001年度に2億1000万ポンドの損失を出していたのに対して今回は2200万ポンド(41億円)の黒字に転じたとしている。 燃料製造および原子炉サービス業務の売上げ高である10億7000万ポンド(1996億円)は総売上げの47%を占め、特別項目算入前の税引き前利益は7800万ポンド(145億5000万円)になった。マグノックス発電部門は非常に難しい市況のなかで優れた業績を挙げており、01年から02年にかけてはイングランドとウェールズの電力の約5%を発電したとしている。電力卸売価格の低迷により早期閉鎖が決まっているコルダーホールおよびチャペルクロスの2発電所については、固定資産減損および廃棄費用前倒しのため3億7500万ポンド(699億円)を特別項目に算入。これは閉鎖時期の繰り上げを反映した結果だと説明している。なお、特別項目としてはこのほか、セラフィールドでの既存廃棄物処理戦略に関する生涯コストの基本的見直しにより引当金が19億3500万ポンド(3609億円)に増額された。 使用済み燃料およびエンジニアリング部門については、総売上げ高の27%にあたる6億1500万ポンド(1147億円)の売上げがあったと強調。セラフィールド工場では記録的な再処理量を達成したとしている。 |