[原子力産業新聞] 2002年8月22日 第2149号 <1面>

[原子力委員会] 再度意見交換求めて書簡

原子力委員会は20日、今月5日の佐藤栄佐久福島県知事との直接対話に続き、同県エネルギー政策検討会が中間報告をとりまとめる前に、再度意見交換を行いたいとする書簡を同県知事に送った。藤家洋一原子力委員長はじめ原子力委員全員の連名。あわせて5日の直接対話の際に同県知事から寄せられた疑問点に答える形で、委員会の基本的考え方をまとめて送ることとした。

書簡で、原子力委員会は佐藤県知事との意見交換が実現したことは「大変意義深い」との考えを示す一方、限られた時間内で知事から示された疑問点について「十分意見交換ができなかったことは誠に残念」としている。このため、知事からの疑問点に再度直接説明する機会をいただきたいと要望。来月にも公表される予定である同県エネルギー政策検討会の中間報告とりまとめの前に再度直接対話を実現したいとの意向が示されている。

またあわせて、佐藤県知事から示された情報公開や原子力政策の決定プロセス、核燃料サイクル政策等の14にのぼる疑問点について、それぞれ原子力委員会としての基本的な考え方をまとめて送付することにした。

5日に行われた直接対話の後、佐藤県知事は会見で、原子力委員会として国民に対するどのように説明していくか見守るとの姿勢を示していた。原子力委員会では、こうした佐藤県知事の見解を踏まえ、疑問点への基本的な考え方を広く国民にも示す形をとり、知事との今後の対話プロセスを継続していく方針を明確にしたもの。


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