[原子力産業新聞] 2002年9月19日 第2153号 <3面>

[中国] 京都議定書承認

【ヨハネスブルク9月3日発新華社=中国通信】中国の朱鎔基首相は3日、南アフリカ共和国のヨハネスブルクで開かれていた環境開発サミットで演説し、中国が国連気候変動枠組み条約の京都議定書をすでに承認したと発表した。

朱首相によると「これは中国が環境保護のための国際協力に参加するとともに世界の持続的な発展を促すという積極的な姿勢を示したもの」。中国は98年5月に京都議定書に署名しており、承認書については今年の8月30日に同国の王英凡国連大使が国連のアナン事務総長に提出していたことを明らかにした。

朱首相は、「中国政府は気候変動枠組み条約および京都議定書を気候変動に国際協力で対応するための基本原則を確立し、有効な枠組みとルールを提起するものと捉えており、広く順守すべきだと考えている」と言明。欧州連合(EU)加盟国や日本がすでに同議定書を批准している事実に触れ、「中国はその他の先進国が早期にこれを批准あるいは承認し、年内に発効されるよう希望する」と訴えた。

同首相はまた、中国政府が気候変動問題を非常に重要視している点を指摘。特にエネルギー効率の面で温室効果ガスの排出を相対的に減らし、条約の目標達成のために大きく貢献していると強調した。


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