[原子力産業新聞] 2002年10月3日 第2155号 <1面>

[評価委] 東電問題「信頼の確保」が重要

先月27日開かれた東京電力点検記録等不正の調査過程に関する評価委員会(委員長=佐藤一男前原子力安全委員長)は、今回の問題の調査過程には保安院の「信頼確保に対する認識を改めるべき」などと「猛省」を求め、今回の問題の発端となった申告案件に対する調査の改善策等を示し、9月30日にパブリックコメントに付された。

報告案は、保安院の使命として「安全の確保」はもちろん、原子力安全に係わる行政および事業者に対する国民とりわけ地域住民からの「信頼の確保」も重視すべきではないかとの立場から、保安院が行った申告処理・調査の手順や方法、さらには規制のあり方などについての問題点を抽出。また、保安院が約2年間に渡り実施した調査について、その方法や期間、公表時期の妥当性といった点について、評価を行っている。

さらに、今後の改善策として(1)申告処理・調査(2)規制のあり方(3)行政機関および事業者による国民への情報提供のあり方‐‐などへの提言を行い、最後に「本件を契機として、保安院、原子力事業者のそれぞれにおける新たな取り組みへの出発点とすることを強く期待したい」と結んでいる。(4面に中間報告案の概要)


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