[原子力産業新聞] 2002年10月3日 第2155号 <5面>

[東京電力] 福島一・1の制御棒駆動配管にひび割れ

東京電力は、同社の福島第一原子力発電所1号機(BWR、78万4000キロワット)において定検中の8月22日に発見された、制御棒駆動水圧系配管のひびについて、当該配管全数の浸透探傷検査等が終了し、当該ひびの全体状況が判明したことから9月25日、結果を原子力安全・保安院に報告した。

東電の報告によると、事象は(1)当該配管の格納容器内貫通部すべての282本(うち8本は予備)のうち242本にひびが見つかり、うち3本に貫通したものがある(2)原因は、付着塩分による「粒内型応力腐食割れ」の可能性が考えられる‐‐としており、報告を受けた保安院では、今後とも東電から調査状況について適宜聴取するとともに、同社から提出される原因と対策に関する報告に対し評価を行っていく方針を明らかにした。なお同事象について、保安院では事象発生時に、INES暫定評価「レベル〇マイナス」と公表している。


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