[原子力産業新聞] 2002年10月26日 第2158号 <3面> |
[フランス] アレバ、ウレンコ遠心分離法で了解覚書フランスのアレバ・グループは9日、同社の子会社であるコジェマ社と欧州のウラン濃縮企業であるウレンコ社が遠心分離法ウラン濃縮分野で協力していくための了解覚書(MOU)に調印したと発表した。 具体的には遠心分離法による濃縮ウラン生産技術の研究開発と濃縮機器の設計・建設および設置などで共同作業を実施するという内容。両者は将来的にはこの協力協定に含まれる要素すべてをカバーする出資比率50対50の合弁事業体設立を目指すとしている。 コジェマ社側はまた、同社の子会社であるユーロディフがトリカスタンで操業しているジョルジュ・ベッセ・ガス拡散法ウラン濃縮工場は、将来徐々に遠心分離法の施設に取り替えていくと決定。レ・ゼコー紙の報道では、同社は2007年から08年にかけて処理能力350万SWU程度のジョルジュ・ベッセ2工場の操業を開始し、2012年までには処理能力を650万SWUまで拡張する計画だと伝えられている。同紙はさらに、アレバ・グループ発足当時にコジェマ社のA・ローヴェルジョン会長がこの計画に関連して、「遠心分離法技術を採用するには5〜6年で20億〜30億ユーロ(2420億〜3630億円)の投資が必要」と発言していた点に言及している。 今後両者は、この件に関して必要な規制認可や承認がすべて得られれば、できるだけ早い時期に最終的な合意に達するよう交渉を続けていくと言明。今回の両者の動きは、ウレンコ社が主導するルイジアナ・エナジー・サービス(LES)社、および同社と競合する米ウラン濃縮会社(USEC)が、相次いで米国内での遠心分離法濃縮工場建設計画を公表したのに続いて明らかにされている。 |