[原子力産業新聞] 2002年11月14日 第2161号 <4面>

[RANDEC] 報告会開く

原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)は6日、東京・港区で「第14回報告と講演の会‐原子力研究のWaste Managementの確立を目指して‐」を開催した(=写真)。

辻榮一RANDEC理事長は冒頭の挨拶で、昨今の行政改革および特殊法人改革により、「センターをとりまく環境も大きく変化している」としながらも、デコミッショニングから廃棄物処分までを対象に一環して研究を行っている同センターは、今後も「安全かつ低コストな方策を模索していく」と述べ、今後とも積極的な研究を行っていく方針を示した。

また、引き続き挨拶した文部科学省の関裕行・研究振興局量子放射線研究課長は、これまでの知見を「今後の廃止措置に有効に生かす事が大切」とした上で、多くの知識や研究成果を持つRANDECに対して、「バックエンドを支える中核的な組織となることを願ってやまない」と、期待の念を表明した。

同報告会はその後、東京大学原子力研究総合センターの小佐古敏荘助教授の特別講演「放射性廃棄物処理処分に関する放射線防護の動向について」に続き、RANDECの事業報告が行われたが、その中の総括事業報告では、RANDECの昨年度および今年度の事業内容の報告がなされた後、(1)昨年度からの新規テーマ(シミュレーションなどを中心としたソフト系の技術開発など)による技術開発および調査の推進(2)試験研究炉等の廃止措置を視野に入れた廃止措置プログラムの開発(3)放射性廃棄物の処理処分を踏まえたデコミッショニング技術の確立(4)原研とサイクル機構統合による新法人および電力事業者等の原子力施設の廃止措置等の事業への参画‐‐といった、RANDECの今後の展望が示された。


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