[原子力産業新聞] 2002年11月21日 第2162号 <3面> |
[カナダ・OPG社] ピッカリング4号、03年春に運転再開カナダのオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社は10月末、運転休止中だったピッカリングA原子力発電所の4基(各54万2000キロワット、CANDU炉)のうち、最初に復帰する予定の4号機は当初計画から半年遅れて2003年第2・4半期末までに操業を再開する見込みになったと発表した。 これは同社のR・オズボーン社長兼最高経営責任者(CEO)がトロントで開催された会議の席で明らかにしたもの。それによると、同社は2003年初頭から4号機の主要機器の調整を始める予定で、操業再開の明確な日程は起動が成功するか否かに左右されるものの6月末までには目的は達成せられるはず、との見方を示した。 OPG社は4号機の運転再開に伴う総経費は、4基すべての運転システムに共通の膨大な作業分も含めて約12億米ドルと見積もっており、「最も控えめな計算でもピッカリングA発電所からの電力はガス・コンバインド・サイクル発電所より最低20%は安くなる」と指摘。運転再開に伴う環境評価作業が長期にわたったほか、プロジェクト管理および設計エンジニアリングに関する契約決定の遅れが運転再開計画において日程の遅れとコスト増につながったと説明した。残りの3基については半年間隔で順次、運転を再開させていくとしている。 同発電所の運転再開計画については、カナダ原子力安全委員会が昨年11月、安全性の改善作業の完了に伴い承認している。 |