[原子力産業新聞] 2002年12月12日 第2165号 <3面>

[WH社] 仏原発の燃料を供給へ

英原子燃料会社(BNFL)の子会社であるウエスチングハウス社は11月27日、フランス電力公社(EDF)所有の原子力発電所に燃料を供給する契約を獲得したと発表した。

これはEDFが欧州委員会(EC)の指令に従って実施している仏国原子力市場への国際競争原理導入計画の一環となるもの。EDFは現在、仏国内のPWR全56基を操業中だが、ウエスチングハウス社は今後、同公社の全所要量の2割までを数年間にわたって供給していくことになった。

ウエスチングハウス社の計画では、燃料集合体は同社がスウェーデンのベステロスで操業している既存の施設、および提携会社であるスペイン・ENUSAのフスバド工場で製造するほか、関連機器の多くは米サウスカロライナ州コロンビアの燃料製造工場で製造。転換サービスは英国プレストン近郊にあるスプリングフィールド工場が担当し、関連の現地作業は仏国内にあるBNFLおよびウエスチングハウス社の既存施設で行うとしている。

ウエスチングハウス社のS.トリッチ社長兼最高経営責任者は今回の契約について、「当社の仏原子力市場参入は当社を含む原子力供給企業全体の品質や効率の改善につながり、ひいては原子力発電そのものを世界でも一層競争力のある産業に育てる一助になるだろう」とコメントしている。


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