[原子力産業新聞] 2002年12月12日 第2165号 <4面>

[堀場製作所] 蛍光X線検査装置を投入

堀場製作所は21日、電子部品の有害物質を業界最高感度で検出する有害元素蛍光エックス線検査装置「XGT‐1000WR」を開発し、受注を開始した。電子部品に含まれるカドミウムや鉛などの有害元素を検出する検査装置で、最新のエックス線ビーム技術により、業界で最も微小な領域(1.2ミリメートル)の有害元素を最高感度(カドミウム感度2ppm)で検出可能。EU(欧州連合)で発効される電気・電子機器に含まれる有害物質の使用規制を受け、急速に高まる分析ニーズに合わせて開発した、現場での品質管理に最適な専用機となる。

予定価格は1050万円から1200万円。販売目標台数は初年度20台。

欧州では、一国のみならず欧州連合(EU)で共通の規制を「欧州指令」として発効している。電子・電気機器分野では廃製品のリサイクルと特定有害物質の使用規制をメーカーに義務づける欧州指令が年内にも成立する見通しで、欧州に製品を輸出している電機メーカーは、将来国際標準に発展する可能性も見越しその対応を急いでいるところ。

はんだの鉛フリー化や環境負荷の少ない樹脂の採用など、すでに欧州指令に対応した取り組みを進める企業も多く、この動きは産業界全体に拡大している。


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