[原子力産業新聞] 2002年12月19日 第2166号 <1面> |
[北朝鮮] 原子力施設再稼働北朝鮮外務省のスポークスマンは12日、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)理事会が12月分からの重油供給中断を決めたことに対し、「核凍結をやむなく解除し、電力生産に必要な核施設の稼働と建設を即時再開する」と述べた。同スポークスマンは、「われわれが核施設を再凍結する問題は、すべて米国にかかっている」と述べ、米国との直接交渉を望んでいる。北朝鮮の国営朝鮮中央通信が伝えた。 国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は、12日、北朝鮮から「凍結中」の原子力施設の運転を再開する旨の書簡を受け取ったことを明らかにし、北朝鮮に対し保障措置を混乱させる一方的な措置を取らないよう自制を呼びかけた。 同書簡はIAEAに、北朝鮮の全原子力施設から封印と監視カメラを取り外すよう求めており、同事務局長は「備え付けられている封じ込め・監視機器がそのまま保たれ、北朝鮮がその機能を一方的に撤去・妨害しない事が重要」とし、そのような行為はIAEA・北朝鮮保障措置協定に違反すると述べている。同事務局長はその上で、これら施設での保障措置体制を「凍結中」から運転中に変更するための実務者による緊急協議を呼びかけた。 |