[原子力産業新聞] 2002年12月19日 第2166号 <2面>

[東電] 社外調査団の報告まとめ

東京電力福島第一・1号機の原子炉格納容器の気密試験の不正問題で、東電は11日に社外調査団の報告を公表した。

報告によると同原発は1991年の定期検査の気密性試験で、格納容器からの原因不明の気体漏れが激しく、検査に合格する見込みがなかったため東電の第一発電部長や第一保修課長らが日立側に不正を指示し、容器内に空気を送り込んで検査に合格。翌92年にも同様に不正を行い、93年に漏れの原因とみられる弁を交換したという。

このため不正にかかわった9人を処分したことを発表した。当時の同原発第一保修課長を諭旨解職に、8人を降格やけん責など懲戒処分にした。

また同日、東電から試験を委託された日立製作所も、関連会社の日立エンジニアリングサービスの社員4人の関与があったことを発表。全員を出勤停止3日の処分に、また経営・管理責任として日立製作所の庄山悦彦社長と住川雅晴専務に減俸10%、2か月などの処分を行った。


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