[原子力産業新聞] 2002年12月19日 第2166号 <3面>

[米USEC] パデューカ工場で人員削減計画

米ウラン濃縮会社(USEC)は11月26日、ケンタッキー州のパデューカ工場で自発的な早期退職者を募ると発表した。

同社のM・ブラウン副社長によると、このプログラムは同社が近年展開している濃縮事業や輸送事業の統合など一連のコスト削減および国際競争力増強対策の一環。同社が実施したコストの有効性に関する調査では、現在よりも少ない人員でも安全性や信頼性を損なうことなく工場の操業レベルを維持できるという結果が出たと強調している。

プログラムとしては2003年中に200名の従業員削減を目標としており、年齢と勤務年数に基づく定則で適格とされる従業員すべてが対象。プログラムの詳細について、すでに何名かの従業員から問い合わせが来ているとブラウン副社長は強調した。また、USECからの補償のほかに、エネルギー省(DOE)との連携による移転手当ても考慮されると言う。

もしも応募者数が200に達しなければ、適格外の従業員も対象に含め、通常のレイオフ条項にDOEの給付金を加えてさらに応募者を募る考えだと同副社長は 言明した。しかし、どうしても目標人数が達成できない場合は強制的な削減計画を実存に移す可能性も示唆している。

コストの削減計画は同社が11月21日に公表した2003年(暦年)の収益ガイダンスに盛り込まれているもので、純益やキャッシュフローの指標に変更はないとしている。


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