[原子力産業新聞] 2003年1月9日 第2168号 <3面>

[運転速報] 12月利用率65.0%へ微増

 日本原子力産業会議の調べによると、平成14年12月のわが国の原子力発電所(「ふげん」を含む)の設備利用率は、先月比0.7ポイントアップの65.0%となり、設備利用率、時間稼働率ともわずかに上昇し、底打ちが感じられる展開となった。

 設備利用率を炉型別に見ると、PWRが先月の87.6%から83.5%へ低下したのに対し、BWRは先月の47.6%から51.4%へと3.8ポイント上昇。ATRは14.8%から75.3%へと上昇した。

 電力会社別では、12月中に四国、北陸、中国の三電力が100%以上の利用率を達成、最高は四国電力の103.7%だった。

 原子炉別では、伊方3号機が104.9%と、先月に引き続き最高値を記録、第二位も先月と同じ高浜2号機で104.7%となった。

米国の10月利用率80%超へ大幅上昇

 米国の原子力エネルギー協会(NEI)の調べによると、2002年10月の米国の原子力発電所平均設備利用率は80.1%と、前年同期を8.4ポイント上回った。これは、仏を除く主要原子力発電国中ではドイツの88.5%に次ぐ成績。世界全体(仏を除く)の平均設備利用率は74.8%と、前年同期を10.8ポイント上回った。

 2002年1〜10月期では、米国の利用率は88.0%と主要国中最高。続いてドイツ(82.3%)、日本(79.9%)など。同期の世界全体の設備利用率は77.4%と昨年同期より2ポイントのアップ。

米国の原子力発電シェアが20%超に

 米エネルギー省のエネルギー情報局(EIA)によると、2002年1〜9月期の米国の原子力発電電力量は5864億キロワット時で昨年同期より1.4%増、原子力発電シェアも20.2%と、昨年同期を0.2ポイント上回った。米国では同期間に、原子力が石炭火力(49.5%)に次ぐ第2のシェアを確保、次いで天然ガス火力。


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