[原子力産業新聞] 2003年1月16日 第2169号 <1面>

[日本、ロシア] 両首脳「行動計画」で合意

ロシア訪問中の小泉首相は、10日、プーチン大統領との間で日ロ関係発展のための「日露行動計画」に合意、原子力関係では、非核化支援、北朝鮮問題での協力、日ロ原子力協議の定期実施、ITERでの緊密な連携などが盛り込まれた。

同計画中の「国際舞台における協力--戦略的パートナーとしての対話と行動の推進」では、日ロが国際的な不拡散体制において協調的に行動してきた実績や、非核化支援についても液体放射性廃棄物処理施設「すずらん」の建設・稼働、余剰兵器プルトニウムの処分でもロシアの高速炉を用いた処分方法での研究協力が進展したことを強調、今後も核兵器の廃棄プロジェクトを加速化し、また、退役原潜解体プロジェクトを着実に実施するとしている。

北朝鮮問題については、NPT脱退と国際原子力機関(IAEA)保障措置協定の拒否に「遺憾の意と深い懸念」を表明、これらの撤回を求めるとともに、「北朝鮮の核計画に関連する全ての問題の平和的解決を促進する」としている。

行動計画の「貿易経済分野における協力」では、日露原子力協議を今後も定期的に開催し、高速増殖炉等の分野での研究協力を継続するとし、またITER計画成功のため、両国が緊密に連携・協力するとしている。


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