[原子力産業新聞] 2003年1月30日 第2171号 <1面>

[原子力委員会] 4町村長が意見陳述

原子力委員会は23日、核燃料サイクルのあり方を考える検討会(第4回)を開催し、島根県鹿島町の青山善太郎町長、石川県志賀町の細川義雄町長、静岡県浜岡町の本間義明町長、茨城県東海村の村上達也村長の四氏が出席。国の説明責任など核燃料サイクル政策を進める上での要望を示した。

東海村の村上村長は、東電不正問題に関して「不正の発生原因の徹底糾明が再出発の起点になる」と述べ、日本社会の特質として共同体の目的達成が優先されがちな傾向を指摘、個人の尊厳や尊重が保たれる原子力安全文化の涵養が必要と強調した。また原子力安全保安院の独立性向上の必要性を述べた。

志賀町の細川町長は、不正問題に関し、国の対応の遅さや詳しい説明の不足を指摘、地域住民の信頼感を醸成することを国に求め、安全運転の積み重ねの重要性も指摘した。

浜岡町の本間町長は、中部電力浜岡発電所での配管破断事故等の経験を踏まえケーブルテレビを通じた町独自の情報提供が住民の冷静な対応に効果を上げたと述べた。プルサーマル問題については「貴重な資源の有効活用をはかるうえで重要と考えている」 とした。

鹿島町の青山町長は核燃料サイクル政策の推進に国が前面に出て国民理解を求めるよう求めた。


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