[原子力産業新聞] 2003年2月20日 第2174号 <4面> |
[日立製作所] 自由化に対応して日立製作所は17日、情報・通信グループが電力自由化ソリューション事業に対応したコンセプト「Secure Deregulated Society(セキュア ディレギュレイティッド ソサイアティー)」を策定したことを発表した。同社は、今後ますます進展していく電力自由化に対応するために、幅広い技術・経験・ノウハウを活かし、顧客にとって最適なソリューションを提供していく方針。 今後、電気事業の制度改革が行われるとともに、日本型モデルの電力自由化が進展して行くと考えられることから、関連ビジネスを本格展開することとした。 こうした背景を受け、日立は今後電力自由化に対応したソリューションを提供していくこととし、具体的には、証券取引所システムの開発で培った取引所システム技術や、金融リスク管理システム開発ノウハウをはじめ、原子力制御などで培った技術を応用した金融工学技術、ERP(財務会計・人事などの管理業務や在庫管理などの生産業務など企業に蓄積されている情報を統一的に管理し、企業活動の効率を最大限に高めるシステムなど、幅広い技術を融合したソリューションを検討していく方針だ。 同社の戦略は、まず「公平性(Fair Play)」、「透明性(Transparency)」「活性(Dynamism)」などを重要なテーマにかかげて、関連するソリューション関連製品を提供することにしている。 また、「信頼性(Reliability)」に関し、電力安定供給を支援する情報・制御インフラを提供する。電力自由化による豊かな社会の実現は、電力安定供給が大前提との考え方のもと、電力自由化社会では、情報・制御インフラの信頼性に対する要求が増加することに対応した関連商品の提供を進める方針だ。 なお、同社の電力自由化ソリューション関連製品は、来月27日、28日に東京国際フォーラムで開催される「パワーマート&トレードエキスポ2003」に出展の予定。 |