[原子力産業新聞] 2003年2月27日 第2175号 <2面>

[原子力安全・保安院] 特別検査結果を公表

経済産業省原子力安全・保安院は24日、原子力発電所に対する今年度第3回目の保安検査結果について発表した。

今回は、自主点検作業結果に不正な記載がされていた問題を受け、東京電力の3発電所に対して実施する検査を「特別保安検査」と位置付け、7週間に渡り実施(通常は約3週間)。保安規定の全項目に渡る検査に加え、各発電所の品質保証システム全般の検査を行った。

この結果、東電の原子力発電所では保安規定に違反する事項は認められず、違反はしないものの改善が必要と認められる指摘事項が2件、改善が望ましいと認められる軽微な指摘事項一件が確認された。また品質保証システム検査では「いくつかの問題事例が見出された」ものの、指摘を受けたことをきっかけに「改善に向けた取り組みが開始されたことも確認した」ことから、保安院として「継続的な改善に向けて具体的努力を開始していることは評価する」と強調。今後、本社も含めた東電全体の改善への取り組み状況を確認していくとしている。一方、通常の保安検査が実施された東電以外の13原子力発電所で、今後改善が望ましいとされる軽微な指摘事項が、3発電所で確認された。


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