[原子力産業新聞] 2003年3月6日 第2176号 <2面>

[原子力安全委員会・分科会] 緊急被ばく医療体制確立にむけ、基本方針を検討へ

原子力安全委員会の原子力施設等防災専門部会・被ばく医療分科会は四日、緊急被ばく医療体制における地域ブロック化のあり方について検討を始めた。

安全委では、2001年6月に緊急被ばく医療の充実強化にむけて「緊急被ばく医療のあり方について」をとりまとめて、万一の事故等の際に高線量の外部被ばくをした患者など専門的な入院診療を必要とする患者に対応するための体制を整備する方向性を打ち出している。日本をブロック化して、放射線総合医学研究所に加えて地域の三次被ばく医療機関を整備するというもので、地域の三次被ばく医療機関と放射線医学総合研究所の役割分担については、昨年四月に同分科会が考え方をとりまとめている。

そこで、残された課題である地域ブロック化について基本方針を示すこととした。

この日の分科会では、地域の三次被ばく医療機関に求められる具体的な役割や国公立大学付属病院を地域の三次被ばく医療機関として整備することの効果を検討していく方針。さらには地域ブロック及び地域の三次被ばく医療機関の大小によるメリット・デメリットを考慮したうえで、地域ブロック数や地域の三次被ばく医療機関数等について調査審議を行う方針を決めた。


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