[原子力産業新聞] 2003年3月6日 第2176号 <3面>

[仏アレバ社] 原子力部門で3.6%減

フランスのアレバ社は2月10日、2002年末〆の年間売上げ高を公表し、原子力部門で前年比3.6%の減少になったほか不振のコネクター部門では20.7%の大幅ダウンを記録したものの、その他の項目で16.5%売上げが伸びたことからグループ全体の減収は7.1%に留まったことを明らかにした。

昨年のアレバ・グループの売上げ高は総計82億6500万ユーロ(1兆637億円)で、このうち65億7600万ユーロ(8463億円)が原子力部門全体の売上げ。この中でフロントエンド分野は6.3%減の25億5900万ユーロ(3293億円)となったが、原子炉・サービス分野は米国における堅調な事業が功を奏し、売上げ高は19億3100万ユーロ(2485億円)と01年実績の18億7900万ユーロから2.8%の増加となっている。具体的な取引例として、デューク・エンジニアリング&サービス社の買収や同国における原子炉の検査・修理、取り替え用原子炉容器の受注などを挙げている。

また、バックエンド分野の売上げ高は20億8600万ユーロ(2685億円)で前年実績から5.7%減少したものの、米国および日本向けのエンジニアリング・支援サービスは大幅な増加になったと強調。特にリサイクル事業関係の売上げ伸び率は日本に供給するMOX燃料の製造で121%という驚異的な数値を記録した。また、再処理事業関係で、六ヶ所村再処理工場の運転開始支援のための訓練プログラム実施、使用済み燃料再処理量の増加などにより売上げは21%増加している。対米取引としては、同国のMOX燃料製造施設建設計画に対するエンジニアリング事業を特筆している。


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