[原子力産業新聞] 2003年3月6日 第2176号 <5面>

[日本原燃] 調査結果、漏洩か所を特定

青森県六ヶ所村の日本原燃再処理事業所使用済み燃料受入れ・貯蔵施設の燃料送出しピットにおける出水について、同社は2月25日、調査の結果、出水は同ピット東側壁面溶接部近傍からのプール水の漏えいであることを特定したと発表した。

漏洩は、7日に使用済燃料受入れ・貯蔵施設の運転員による施設の巡視・点検の際、燃料送出しピット北東壁部漏洩検知エリアの漏洩検知管から1秒間に1〜2滴(毎時0.2〜0.3リットル)出水していることが発見されたもので、その後出水は、16日にかけて毎時1.6リットル程度まで増加したものの、以降は、ほぼその量で一定したという。

原燃では、当該エリアの詳細表面点検を実施。その結果確認されたグラインダ痕に対し、(1)フェライト量を測定(2)有意なフェライト量が測定された溶接部に対し、真空発泡検査を実施(3)一か所から発泡が確認されたため、当該か所に止水措置を実施――などといった調査を実施した。

その結果、燃料送出しピットにおける出水は、「当該エリア東側壁面溶接部近傍一か所からのプール水の漏えいである」と判断した。

原燃では今後、発泡を確認した箇所について、レプリカの採取による欠陥表面状態の観察、超音波探傷検査による漏えい部の内部状況調査、関係者からの聞取り調査を行い、今後の調査の進め方及び、対策をとりまとめるとしている。


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