[原子力産業新聞] 2003年3月13日 第2177号 <2面>

[原研、サイクル機構] 合同で報告会開く

日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が合同して安全研究成果の報告会を7日、東京・永田町の星陵会館で開いた(=写真)。原子力施設等安全研究はじめ放射性廃棄物安全研究、環境放射能安全研究の分野でそれぞれ両機関の研究報告が行われたほか、今後の安全研究への期待をテーマに新法人への統合もにらんでの総合討論を行った。

報告会で特別講演を行った松原純子・原子力安全委員会 委員長代理は「我が国における原子力安全研究への期待」をテーマに新法人への統合後も「安全研究が主要業務のひとつに位置づけられるべき」などの見解を示し、資金面の確保等を通じて、開発推進部門とは明確に分かれた中立性を保持する必要があるとの考えを示した。また今後の安全研究のあり方に関して、松原委員長代理は、モノよりも安全に価値を置くようになっている社会の変化に対応してリスクを踏まえた対応策の具体化が必要であるとの考えを示すとともに、原子力が他分野に比べ先進性と統合性を発揮すべき点を強調した。


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