[中国] 高温ガス炉が定格出力に到達

中国は１日、同国初の高温ガス冷却炉（ＨＴＧＲ）が定格出力（１０ＭＷth ）で発電に成功したことを明らかにした。

１月７日に送電網に初併入されていた同炉は北京市から４０キロメートル離れた長城付近に立地しており、清華大学の核エネルギー技術設計研究院が開発を担当。同研究院の呉宗星教授によると、この高温ガス炉はモジュール方式で製造したため建設期間とコストの大幅削減が実現された。定期的に停止する必要がないため利用率も高められるとしている。呉教授はまた、中核設備はすべて中国が自主的に設計、製造、建設しているので今後の産業化段階で出力の大きい原子炉を建設する基礎が築かれたと強調している。

同炉はさらに、事故発生時には自動的に停止し、残留熱を排除・冷却することが可能なため、チェルノブイリ事故のように燃料要素が燃えるといった現象は起こり得ないと呉教授は断言している。