[原子力産業新聞] 2003年3月20日 第2178号 <3面>

[英BE社] アマージェン社株50%売却方法を変更

英国のブリティッシュ・エナジー(BE)社は7日、米国のエクセロン社と50%ずつ所有していたアマージェン社株の売却で、両社が合同で売却する方式は中止すると発表した。

両社の合弁企業であるアマージェン社は米国内で3つの原子力発電所を所有しているが、昨年9月にBE社の経営破綻が確実となった時点で両社はアマージェン社株売却の意志を表明していた。しかし、これまでの両社合同の売却方式ではアマージェン社の価値に見合う適切な価格での買収提案がなかったとBE社は説明。今後は、昨年11月に公表した「経営再建計画」に従って6月30日までに売却手続きが完了するよう、同社が所有するアマージェン社株だけ単独で買収を希望する企業を募っていく方針だ。

なお、英国政府は同日、昨年9月26日から今月9日までとしていたBE社への財政支援期間を04年9月30日、あるいは再建計画の効果が現れるかの早い方の日付まで延長することにしたと発表。この決定に伴い、政府がBE社に国庫補助を行えるよう欧州委員会に申請書を提出したことを明らかにしている。

ただし、政府としても不測の事態を想定して、融資限度額は6億5000万ポンド(1215億5000万円)から2億ポンド(374億円)に減額。財政再建計画に盛り込まれた要件が満たされない場合、融資額は払い戻しされることになると強調している。


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