[原子力産業新聞] 2003年3月20日 第2178号 <4面>

[原研] LLW高減容施設が完成

日本原子力研究所は11日、3分の1から6分の1に低レベル放射性廃棄物の減容し、安定化処理を行う高減容処理施設を完成したことを明らかにした。同施設の建設整備は1995年度から進めており、99年3月から建設と並行して一部の供用を行っていたが、先月までに全施設が完成したもの。

今後、施設の安全性確認や作業員の習熟度を高めつつ運転を行い、全ての設備を連携させて稼働する本格的な供用は、今年の秋頃から開始する予定。

この施設は、大型金属廃棄物を解体・分別、除染した後に保管等を行う解体分別保管棟と、廃棄物を溶融または圧縮して処理する減容処理棟から構成。解体分別保管棟は、1999年3月から供用を開始している。2月までに完成したのが減容処理棟で、難燃物・不燃物の処理を行う焼却・溶融設備などが設置されている。今回の高減容処理施設の完成に伴い、廃棄物の減容・安定化はもちろんのこと、多種多様な放射性核種を含んだ廃棄物を溶融・均1化することにより、最終処分に不可欠な放射能評価が容易に行えるようになり、最終処分に向けた準備が進むことになるという。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.