[原子力産業新聞] 2003年3月27日 第2179号 <1面>

[インタビュー] 「2016年頃に原発導入」スントノ長官に聞く

 1998年のアジア経済危機から立ち直りつつあるインドネシアは、新たなエネルギー源を必要としている――。昨年7月に就任したインドネシア原子力庁(BATAN)のスジャルトモ・スントノ新長官は、「2016年を目標にジャワ等に60〜90万キロワットの中型炉を導入したい」と抱負を語った。(聞き手=喜多記者)

 −最近、インドネシア政府内で、原子力発電導入に関して新たな動きがあるようですね。

 スントノ長官 政府は2000年に「電源に関する包括的調査委員会」を立ち上げ、インドネシアの将来の電源構成等について検討してきた。この委員会は、鉱業エネルギー省、環境省、電力公社、NOG等からなり、第1フェーズ(電力需給予測)が2001年12月に終了、「第二フェーズ」が今年4月に終わる予定。この報告には、2016年頃、ジャワ島に60〜90万キロワットの原子力発電を導入することが含まれている。インドネシアの総発電容量は現在約2000万キロワットだが、2025年には約1億5000万キロワットに増加すると予測されており、系統的にも無理のない大きさだ。2025年には、総容量の5%にあたる750万キロワットの原子力発電所を導入したい。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.