[原子力産業新聞] 2003年3月27日 第2179号 <3面>

[ブルガリア規制当局] コズロドイ4号機運転認可を10年延長

 ブルガリアの原子力規制局(NRA)は4日、格納容器の無い旧型のVVER(V230)であるため西欧諸国から早期閉鎖を求められているコズロドイ原子力発電所4号機(44万キロワット)に新たに10年間の運転認可を発給したことを明らかにした。

 同炉の既存の認可が3月末で失効する予定であったことから、NRAは最優先事項として9か月間にわたり同炉の状態を綿密に審査したという。NRAは4号機と同型の3号機についても現在、同様の審査を実施中で、今月末か四月初旬には結論が出る見通しだ。

 両炉の安全性については世界原子力発電事業者協会(WANO)がブルガリアの要請を受けて六月にもピア・レビューを実施することになっている。具体的な団員名は4月1日付けで公表される予定だが、すでに同レビューチームのW・ワデル団長が四日に同発電所を訪れ、レビューの範囲などについて協議したと伝えられている。

 なお、コズロドイ発電所の14日付けの発表によると、同発電所の6基は昨年1年間に前年実績を3%上回る202億キロワット時を発電。同国の原子力発電シェアは47.3%に達したほか、平均設備利用率は61.4%となった。この実績に貢献した1、2号機は、ブルガリアの欧州連合加盟交渉上の条件として昨年末に閉鎖されている。


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