[原子力産業新聞] 2003年4月3日 第2180号 <1面> |
[第36回原産年次大会] 15日敦賀大会のハイライト第36回原産年次大会が15日、敦賀市で開幕、翌16、17日には場所を福井市に移して開催される。同大会から15日の敦賀大会のハイライトを紹介する。 敦賀市市民文化センター(=写真)大ホールで開かれる敦賀大会午前中の特別講演では、まず藤家洋一・原子力委員長が「我が国の核燃料サイクル政策」と題して講演、わが国の核燃料サイクル開発等での課題を概観する。続いてV・ムロゴフ国際原子力機関(IAEA)事務局次長が、「原子力の平和利用に果たすIAEAの役割」の講演を行う。 昼食時には原子力広報女性アドバイザーの会が主催する「若狭おばちゃん劇場〜女たちの井戸端会議〜原子力 ほんとの本音で云わせてもらお!」が上演される。 特別講演午後の部では、台湾核能学会の欧陽敏盛会長が「台湾の原子力発電開発――その実績と展望」と題して講演する。欧陽氏は台湾の原子力委員長も務めており、台湾の要人が年次大会で講演するのは、近年では初めて。続いて、名古屋高裁金沢支部が出した「もんじゅ」設置許可無効判決を受け、原子力安全・保安院の薦田康久審議官が、「高速増殖原型炉『もんじゅ』に係る高裁判決について」と題し、上告等国側の対応について講演する。 午後の「プレナリーセッション」では、「プルトニウム利用の意義を再確認する」と題した五本の講演が行われ、筑波大学の内山洋司教授が、「エネルギー資源論からみたプルトニウム利用の意義」、J.ブシャール・仏原子力庁(CEA)原子力開発局長が「フランスのプルトニウム民生利用戦略」、V・コロトケビッチ・ロシア原子力省核燃料サイクル局長(=写真上)が「ロシアの燃料サイクルと解体核余剰プルトニウム処分」などの講演を、それぞれ行う。 セッション終了後の17時30分からは、セッション会場向かいの「きらめきみなと館」でレセプションが開催。またレセプションと同時並行で18時から、市内の「プラザ萬象(小ホール)」で、「市民の意見交換の夕べ」が開かれ、フリーアナウンサーの五十嵐智恵氏(=写真右)を司会、原産の森一久副会長をコーディネーターに、原子力関係者に加え一般市民と意見交換を行う。コメンテータには、青山喬・滋賀医科大学名誉教授、中島篤之助・元中央大学教授、橋詰武宏・福井新聞論説委員長の各氏などを予定。 |