[原子力産業新聞] 2003年4月3日 第2180号 <2面>

[サイクル機構] 誤差59キログラムに修正 東海再処理のプル量

 文部科学省は1日、核燃料サイクル開発機構の東海再処理施設でプルトニウムの推計値と実測値に誤差があった問題について、原因究明と詳細調査の結果を明らかにした。1977年の操業開始から昨年九月末までに累積で206キログラムとされていた誤差については、第三者のワーキング・グループの検討と国際原子力機関(IAEA)の確認を経て59キログラムに修正された。IAEAの許容値内の誤差となり、転用等の問題もないことがIAEAにより確認されたとしている。

 文部科学省は「修正まで長期間を要したことは反省すべき」とし、今回の経験を踏まえ、「今後このような問題が生じた場合は、より迅速な対応に努めることとしたい」とするとともに、引き続き、東海再処理施設における保障措置技術の向上に努め、同施設での経験及び知見を六ヶ所再処理施設における保障措置に活かしていく、との考えを示している。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.