[原子力産業新聞] 2003年4月3日 第2180号 <3面>

[米USEC] 遠心分離実証施設 規制委の技術審査段階に

 米ウラン濃縮会社(USEC)は3月14日、同社が2月に提出した遠心分離法濃縮実証施設の認可申請について米原子力規制委員会(NRC)が初期審査を終え、技術審査の段階に入ったことを明らかにした。NRCではこの審査を来年2月までに完了するとしている。

 遠心分離法実証施設は、USECがオハイオ州パイクトンに所有する既存のポーツマス工場内に建設を計画しているもの。米エネルギー省(DOE)が八〇年代に数百基の遠心分離機を稼動させた建屋を再利用し、先進技術を駆使した240基の遠心分離機から成るリード・カスケードを設置することになっている。USECとしては2005年からこのリード・カスケードの運転を開始し、コストや所要期間、実績などのデータを取得してから2000年代後半以降に同カスケードを基礎単位とする総工費10億〜15億の商業施設建設に着手したい考え。商業施設の建設に関する判断は来年中にも下す予定だが、今回のNRCによる審査の進展は、DOEとUSECが昨年六月に締結した先進的な遠心分離技術開発のための合意計画よりも日程が3か月先行していると同社では強調している。


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