[原子力産業新聞] 2003年4月10日 第2181号 <1面>

[国連安全保障理事会] 北朝鮮問題協議へ 北朝鮮側は強く反発

 国連安全保障理事会のアギラシンセール議長(メキシコ大使)は、2日、北朝鮮の核開発問題や核不拡散条約(NPT)からの脱退について、9日に安保理で協議すると発表した。国際原子力機関(IAEA)は2月12日、北朝鮮による保障措置妨害や査察官の国外追放などが保障措置協定への「更なる違反」にあたるとして、安保理に付託。これを受けて安保理は、2月19日に会合を開き、「専門家による検討」を行うことを決めていた。

 北朝鮮は1月10日にNPTからの脱退を通告しており、同国は即時脱退を主張しているが、同条約の規定では、3か月後の4月10日に脱退の効力が発効する。安保理の協議はこの日程をにらんで行われるもの。

 安保理のアギラシンセール議長は、「これは国際的に大きな影響力を持つ深刻な問題であり、協議を通じて建設的な解決策を探ることが重要だ」と述べ、安保理が何らかの措置を取る可能性を示唆した。

 これに対し、北朝鮮外務省スポークスマンは6日、「NPT脱退はすでに発効している」と主張、「米国が招集する安保理のいかなる決議も認めない」と強く反発する声明を発表した。


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