[原子力産業新聞] 2003年4月17日 第2182号 <4面>

[日本原燃] 点検状況を報告

日本原燃は10日、使用済み燃料受け入れ・貯蔵施設、再処理施設本体について、不良溶接個所などを調べる点検作業の現況を原子力安全・保安院はじめ、地元の青森県、六ヶ所村にそれぞれ報告した。

同社では、使用済み燃料受入れ・貯蔵施設のPWR燃料貯蔵プール北壁部西側ライニング部からの漏えいは、床面溶接部の不適切な計画外の溶接が原因であったと推定しており、漏えいか所と同様の構造をもつ他の施設にも点検か所をひろげて、詳細な点検を行ってきている。具体的には、漏えいのあったPWR燃料貯蔵プールと同様のライニング構造をもつ、使用済燃料受入れ・貯蔵施設及び再処理施設本体の設備について、今月末完了を目途に点検を実施中。また、燃料送出しピットの漏えい事象に鑑みた類似箇所の点検は、5月上旬完了を目途に実施するとしている。点検の結果に関しては専門家の指導を得て総合評価を行い、必要に応じ所要の対策を講じた後、復旧する予定だ。

今回の報告では、燃料受け入れ・貯蔵施設について、不良溶接を隠したかどうか調べるフェライト測定の必要なグラインダ(金属ヤスリ)痕が1156か所見つかり、うち758か所の測定を終了したという。その結果、618か所のグラインダ痕に問題はなかったが、140か所についてはより詳細な調査が必要となったため、同社はさらに調査を進める。


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