[原子力産業新聞] 2003年5月8日 第2184号 <2面>

[原子力安全・保安院] 東電に追加検討指示 東通原発1・2号評価書で

 東京電力が青森県下北郡東通村に建設を予定している、東通原子力発電所1・2号機計画に関連し、経済産業省原子力安全・保安院は4月25日、東電から提出されていた同建設計画の環境影響評価準備書についての検討を終了。東電に対して6項目について更に検討するとともに、環境影響著評価書として届け出ることを求めた。保安院は東電から評価書を受け取った後、30日以内に審査を終了し、環境影響評価書として確定する。

 東電は昨年8月、環境影響評価準備書を取りまとめ保安院に提出していた。これを受けた保安院では、青森県知事や住民意見、事業者の見解、さらには環境大臣意見を勘案するとともに、保安院長が委嘱した環境審査顧問の意見を聴くなど審査を実施。環境保全の見地から@発電所施設に係る、配置及び仮設ヤード等の跡地利用についての検討A仮設ヤード及び土捨場に係る、位置、構造及び工法についての検討Bしゅんせつ時に発生する、余水による海域への影響についての検討――などについて更なる検討を実施するとともに、環境影響評価書を作成して保安院まで届けることを求めた。

 東通1・2号機は、共にABWR、出力138万5000キロワット。1・2号機とも2005年の着工、2011年度の運開を予定。


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