[原子力産業新聞] 2003年5月15日 第2185号 <1面>

[NPT検討会議準備委] 北朝鮮に核放棄など要求

 ジュネーブの国連欧州本部で4月28日から開かれていた核不拡散条約(NPT)運用検討会議の第2回準備委員会は、9日、議長サマリーを採択し、閉会した。同準備委員会には、NPT加盟国から106か国が参加、また、5国際機関と37の非政府組織(NGO)も参加した。

 議長サマリーは、キューバと東チモールのNPT加盟を歓迎、インド、イスラエル、パキスタンにNPTへの加盟を呼びかけ、また、最近、保障措置協定違反が疑われているイランに対して、IAEAに全面的に協力し、また早急に追加議定書を締結するよう求めている。また、IAEAの包括的保障措置協定と追加議定書の普遍化が強調された。

 北朝鮮の核開発問題に対して議長サマリーは懸念を表明、早期に検証可能かつ不可逆的な方法で核兵器計画を廃棄し、保障措置協定を遵守するよう強く求めている。また、朝鮮半島の非核化と多数国間での対処を求めつつも、北朝鮮が安全保障への懸念を持っていることについても適切に手当てすべきとしている。


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