[原子力産業新聞] 2003年5月15日 第2185号 <2面>

[原産] 原潜解体で調査団 ロシア

 日本原子力産業会議は8日、ロシア北方艦隊の原子力潜水艦解体に関連して、日本の原子力産業界の協力方策等を探るため、11日から18日まで、北方艦隊関連地域とモスクワ市に、第一次調査団(団長=植松邦彦原産常任相談役)を派遣すると発表した。

 同調査団は、船舶修理工場のあるアルハンゲリスク州セビロドビンスク市、およびロシア原子力省とクルチャトフ研究所を訪問、米国・欧州諸国の協力により進展している原潜解体の実施状況、実施組織、インフラ整備等を調査する。また、この一次調査の結果をふまえて、太平洋艦隊地域に第二次調査団を派遣する予定。

 ロシアの退役原潜解体については、米国が戦略型原潜の解体に協力している。また、日本の外務省も日露非核化協力委員会を通じて、極東地域の攻撃型原潜の解体に協力しており、4月25日には、ウラジオストック近郊にあるヴィクターV攻撃型原潜一隻の解体協力事業のための実施取決め案が、モスクワで合意されている。


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