[原子力産業新聞] 2003年5月15日 第2185号 <3面>

[ドイツ] 研究炉の起動認める 独環境相

 ドイツのトリッティン環境・原子炉安全相は4月15日、ガルヒンクのミュンヘン工科大に完成していたFRM−2研究炉の起動を条件付きで認めるとの政府決定を公表した。

 同炉は科学研究用の高中性子束源で、老朽化したFRM−1研究炉の後続炉として九七年から建設が開始された。2001年末には燃料装荷の準備が整っていたものの、燃料としてロシアから高濃縮ウランを調達する協定を結んでいたための環境・原子炉安全省(BMU)は認可の発給を拒否。今年2月、地元バイエルン州の環境省が同炉は安全に操業し得るとの判断を最終的に下したことから、BMUは「遅くとも2010年までに非核兵器級の低濃縮ウランが利用可能になるよう同炉を変換すること」を条件に同炉の起動を認めたもの。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.