[原子力産業新聞] 2003年5月22日 第2186号 <4面> |
[三井造船] 貯蔵キャスクで導入契約 コンクリート製で米社と三井造船はこのほど、米国ホルテック社と、使用済み燃料貯蔵用のコンクリートキャスク(=写真)の技術導入契約を締結した。契約内容は、PWRからの使用済み燃料のコンクリートキャスクによる乾式貯蔵技術で、日本国内が対象範囲。契約範囲はホルテック社技術の独占的な使用と実施許諾、同社からの技術援助(技術情報提供)等。契約期間は十年でその後自動延長。 今後の使用済み燃料中間貯蔵に向けて、三井造船は輸送・貯蔵用金属キャスクの製品化を完了。これに加え、米国で圧倒的なシェアを誇るホルテック社のコンクリートキャスク貯蔵技術を導入することにより、供給できる製品の多様化を図り、電力会社のさまざまなニーズに対応できる体制が整ったことになる。 ホルテック社は、ニュージャージ州に本拠を持つ1986年設立のエンジニアリング会社で、使用済核燃料の湿式(プール)貯蔵技術および乾式(キャスク)貯蔵技術を有し、その高い技術力により米国最大のシェアを占める。同社のコンクリートキャスク貯蔵システムは、燃料を収納する溶接構造のキャニスタとコンクリートを充填した鋼板製容器からなる貯蔵容器で密封性に優れ、金属キャスクより経済的とされ、米国では貯蔵用キャスクの主流。米国で貯蔵ライセンスを取得し、約30の発電所と契約、4つの発電所で30基のコンクリートキャスク貯蔵を行うなど豊富な実績を有している。 |