[原子力産業新聞] 2003年6月12日 第2189号 <4面> |
[WEN] 設立10周年で記念フォーラムエネルギー関連の企業、団体、研究機関で働く技術者や広報に携わる女性達が専門家と一般の人々とのパイプ役としてさまざまな活動を続けている「ウイメンズ・エナジー・ネットワーク(WEN)」は5日、「設立十周年記念フォーラム」を千代田区の主婦会館プラザエフで開催した。会場にはWEN会員を中心に約130名の関係者が参加、「くらし・環境・エネルギー」をテーマに講演とパネル討論が行われた。 講演では、文筆家の辰巳渚氏が「『暮らし』がない国」と題して、本当の豊かな暮らしを実現するためにはどうしたらいいかを問いかけた。その中で同氏は、『家』を考えることの重要性を指摘。「自分にとって居心地のいい家とは、誰と生きるか、どのように暮すか」などを追求し、誰もが家の中にいることが一番自分らしくリフレッシュできる世の中を実現したいと語った。 続いて行われたパネル討論(=写真)では、浅田浄江・WEN代表をコーディネーターに、葛西光子氏(消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事)、辰巳渚氏、森川敦子氏(小学校教諭)、植松眞理マリアンヌ氏(WEN会員)を迎え、学校教育における環境・エネルギー教育を中心に、実践されている授業の紹介などがなされた。 その中で、「エネルギー教育の上でも、様々な情報の中から『選び取る』能力をつけることが必要だ」「安易な省エネ教育は危険。もっと根本的になぜエネルギーは必要なのかを教えていく」「もう一方の側面である廃棄物についても考えていくべきだ」等、エネルギー教育の難しさについて活発な討論が行われたほか、会場からも、「エネルギーの授業は生活全般を教える『家庭科』で扱うのが相応しい」「教育の原点は郷土愛という視点をもつことが大切。自分の国・郷土を知ることからエネルギーを考えていきたい」といった意見が出された。 |