[原子力産業新聞] 2003年7月3日 第2192号 <3面> |
[南アフリカ] PBMR環境影響評価妥当と承認南アフリカの環境・観光省(DEAT)は6月27日、C・オルバー事務次官名で南アフリカ電力公社(ESKOM)が提出していたペブルベッド・モジュール型高温ガス炉(PBMR)原型炉(=模式図)の建設、燃料製造とその輸送に関する環境影響評価(EIA)報告を妥当として承認した。同省はまた、ESKOMが原型炉建設に向けた申請手続きを進めることと、今後3年間をかけて詳細調査を実施することも承認した。 PBMR開発計画を進めるESKOMは、ケープ州のクバーク原子力発電所サイトで、11万キロワット級の原型炉建設と、北西州にある南アフリカ原子力会社(NECSA)のペリンダバ研究所で、PBMR用燃料の製造ならびにクバークへの輸送の許可を、環境保護法に従い2000年6月にDEATに申請。環境影響評価報告書の最終版を2002年10月に提出した。また、PBMR開発の実施主体であるPBMR社は、国家原子力規制局(NNR)に、原型炉と燃料製造施設の建設許可発給を申請中。 PBMRは電気出力11万キロワット(原型炉)から16.5万キロワット(商業炉)の小型高温ガス炉で、輸出も視野に入れた次世代発電炉として、1993年から実用化の検討が進められてきた。 環境影響評価や事業化調査、商業戦略作成などの机上作業や、ガスタービンによる実証試験などが2002年末でほぼ完了。ESKOMは今年5月中旬、法的手続きが完了することを前提に、原型炉建設に向けた準備が整ったと発表している。 |