[原子力産業新聞] 2003年7月17日 第2194号 <2面>

[イラン政府] 追加議定書で「報告書」作成

【テヘラン10日共同】イランのアガザデ副大統領兼原子力庁長官は9日、核査察強化のための追加議定書に関する報告書をIAEAの協力を得て作成し、この報告書を基にイランが調印についての対応を決める方針を明らかにした。IAEAのエルバラダイ事務局長との会談後に語った。

エルバラダイ氏も、追加議定書に対するイラン側の懸念や疑問点を払拭するため、来週、専門家チームをテヘランに派遣することでイラン側と合意したと表明しており、IAEAがイランに調印を求めている追加議定書で、双方の協議が継続されることになった。だが、これまでイランは原子力技術供与を追加議定書調印の条件としてきており、IAEAが要求する「即時、無条件」の調印が実現するかどうかは不透明だ。

エルバラダイ氏に同行したIAEAの専門家チームはイランにとどまり、イラン側と協議を続け、来週イランに到着する別のチームと合流する予定という。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.