[原子力産業新聞] 2003年7月31日 第2196号 <1面> |
[韓国] 処分場サイト決定韓国の産業資源省は24日、韓国初の放射性廃棄物処分場を同国南部西海岸にある全羅北道扶安郡の蝟島(ウィド=地図)に立地すると発表した。中低レベル廃棄物処分場と、使用済燃料の中間貯蔵施設などの放射性廃棄物管理施設が建設される。同省は2006年10月から関連施設の建設を開始、2008年に中低レベル処分施設を完成、2016年には中間貯蔵施設を完成する予定だ。 産業資源省は、24日「原子力発電廃棄物管理施設敷地選定委員会」(委員長=張仁順・韓国原子力研究所所長)を開き、蝟島への立地を決めた。同委員会は、政府関係者3名、学識経験者と研究機関から8名、マスコミ、NGO、韓国水力原子力から各1名の14名からなり、7月15日から6回の会合を開き、同省の評価結果を検討してきた。 蝟島は扶安郡の海岸から約20キロメートル沖合にあり、面積は約11.4平方キロメートル。島には3つの峰があるなど山がちで、最大の村「大里」の人口は200人足らず。同村では小学校が廃校になるなど、過疎と高齢化が進んでいる。 24日午前の会合で、産業資源省は、蝟島が、@地質・海洋調査や地球物理探査の結果、地質は大規模な凝灰岩の塊でできており非常に緻密A活断層がないことを確認――などから、廃棄物管理施設のサイトとして優れていると評価した。また、電力、給水などのインフラや投資条件など、17の条件でも優れていると評価した。 産業資源省は、今年8月から蝟島で、精密地質調査と環境調査を行い、2004年7月には同島を原子力発電開発事業予定区域に指定し、2006年9月までに土地買収と、施設の詳細設計、および許認可取得を終え、同年10月から本格的な建設に着手する予定だ。 |