[原子力産業新聞] 2003年8月21日 第2198号 <1面> |
[東京電力] 福島第一・3が運転再開昨年7月18日から第19回定期検査を行っていた、東京電力の福島第一原子力発電所3号機(78万4000キロワット・BWR)は13日10時1分、約13か月ぶりに原子炉を再起動し、16日3時32分、発電を再開した。福島県内の原子力発電ユニットの運転再開は、福島第一・6号機に続いて2基目。 運転再開は、12日に福島県の佐藤栄佐久知事が、福島県庁で東電の勝俣恒久社長に対し、国が安全確認した同機の運転再開を容認する考えを伝えたことを受けてのことで、これにより東電の運転中の原子力発電ユニットは、5基・569万6000キロワットとなった。 福島第一・3号機は第19回定検で、制御棒駆動水圧系配管の原子炉格納容器貫通部取替工事をはじめ、原子炉再循環系配管取替工事、蒸気タービン低圧内部車室取替および修理工事、さらには浜岡1号機の余熱除去系配管破断の対応として、残留熱除去系蒸気凝縮配管の分岐点に弁を設置するなど数々の工事を実施。その後7月12日には原子炉格納容器漏洩率検査を終了し、同月18日には国から安全宣言が出されていた。 佐藤福島県知事からの運転再開容認を受けた12日、勝俣東電社長は「今後とも、第一線職場を受け持っていただいている協力企業の方々と心をひとつにし、経営層から現場で作業する一人ひとりに至るまで徹底した再発防止策に取り組み、地域の皆さまからの信頼回復に全力で努めてまいる所存だ」とするコメントを発表している。 |