[原子力産業新聞] 2003年8月21日 第2198号 <1面>

[全国知事会] エネ計画に地方の声を

 全国知事会(会長代理=中沖豊富山県知事)は、7日、経済産業省・資源エネルギー庁が7月25日に発表したエネルギー基本計画案に対する「緊急要望」をまとめ、エネルギー対策特別委員会の橋本昌・茨城県知事らが福田康夫官房長官や平沼赳夫経済産業相、および自由民主党に提出した。

 知事会は、エネルギー政策基本法およびエネルギー基本計画について、「安全の確保について何ら規定もないのは法律等の不備」と指摘、これは地方自治体の意見を聞くことなく物事を進めた結果だとし、さらに同基本法や基本計画で自治体の責務や役割を規定していることから、同基本計画を審議する総合資源エネルギー調査会基本計画部会に自治体の代表を入れるとともに、その策定段階で自治体の意見を十分に聞く機会を設けるべきとしている。

 また同計画では、安全規制の機能・体制の見直しと充実強化という地方自治体の意見が反映されていないとし、「原子力の安全規制を行う組織の独立性を高めるなどの意見を最大限反映するよう強く要望する」と述べている。


Copyright (C) 2003 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.