[原子力産業新聞] 2003年8月21日 第2198号 <1面>

[外務省] CTBT批准に前向き

中国、日本と不拡散協議

 外務省は14日、北京で中国外務省と日中軍縮・不拡散協議を開催、日本側から天野之弥軍備管理・科学審議官、中国側から劉結一軍控司長などが出席した。これは1999年2月以来、毎年開かれているもので、今回が5回目となる。

 核軍縮について、日本側が中国に核軍縮への努力と透明性の向上を要請したのに対し、中国は核軍備については最大限の抑制をしていると述べた。また、包括的核実験禁止条約(CTBT)について、日本側から中国のCTBTの早期批准を要請したのに対し、中国としてもCTBTの早期発効を支持しており、また、中国の批准については、全人代において検討が行われていると説明があった。

9月にCTBT発効促進会議

 第3回包括的核実験禁止条約(CTBT)発効促進会議が、9月3〜5日、ウィーンで開催され、日本からは川口外務大臣が出席、演説を行う。この会議は、CTBTが署名開放後三年経っても発効しない場合、条約の規定により、批准国の過半数の要請によって、発効促進のために開かれることになっているもので、これまでに1999年10月、2001年11月の2回、開かれている。

 CTBTは、1996年9月に採択、署名開放され、167か国が署名、102か国が批准しているが、未発効。同条約の発効には、特定の44か国(発効要件国)全ての批准が必要だが、このうち3か国が未署名、12か国が未批准となっている。


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