[原子力産業新聞] 2003年8月28日 第2199号 <1面>

[東京電力] 再発防止策を提出

 東京電力の福島第二原子力発電所3号機(BWR、110万キロワット)において、今年6月に行われた燃料装荷作業中に発生した事象について、経済産業省・原子力安全・保安院から「保安規定に違反している」と改善指示を受けた東電は25日、再発防止策に関する報告書を保安院に提出した。

 これは福二・3号機において、「制御棒挿入途中に操作員の1人が交代したことが発端となり、1個のセルに制御棒が未挿入のまま燃料が装荷された」事象について、保安院が今月7日、違反した原因の究明および再発防止策の報告を指導していたのを受けてのこと。

 東電では、@発電部長は当直長に対し、今回の事象を説明するとともに基本的事項を再徹底するよう指示A各当直長は当該事象に関する事例検討会を行い、当直員に基本的事項の徹底について指導B発電部長は、基本的事項の遵守が定着していることを、定期的に確認――などにより、基本動作・ルール遵守を再徹底させるとともに、「制御棒の状態を表示するCRT画面などにより、操作結果の確認を行う」、「手順と違う制御棒を選択した場合には誤選択であることをCRTに表示する『ロッドワースミニワイザ』を使用する」などにより、再発防止を図る方針だ。


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