[原子力産業新聞] 2003年8月28日 第2199号 <4面>

[東北電力] 報告・通報対象外類似事象2件発生

 東北電力はこのほど、同社の女川原子力発電所を対象に、小口径の計装配管内に溜まった水素の燃焼が原因となっていた可能性のある事象について確認を行い、その結果を25日に発表した。

 東京電力が21日に発表した、同社の企業倫理相談窓口に寄せられた原子力に関する告発文書に対する調査結果を受けてのことで、調査の結果、女川原子力発電所1号機では類似事象として過去に2件が発生しており、同2、3号機では発生していなかったことが明らかになったという。

 東北電力ではいずれも安全上の問題はなく、通常の運転保守範囲の事象であり、法律や通達に基づく報告・通報義務の対象外の軽度な事象であることから、国および自治体には報告を行っていない。

 同社では、これら事案の原因が水素の燃焼によるものと特定されてはいないものの、一層の信頼性向上の観点から1、2号機については1999年度までに、また3号機については建設段階より、小口径の計装配管内に水素等が溜まらないよう予防保全対策を実施している。


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